私は週に何回か、父親の知人である小説家のキホウ先生のお宅へお邪魔し、掃除や洗濯をしている。もちろん、バイト代はいただいている。それに、私はキホウ先生に会うことも楽しみにしているのだ。
「サナちゃん、突然なんだけどアソコを見せてくれないかなぁ」
「へ?」
流し場で洗い物をしていた私は、驚きのあまりもう少しで皿を落としてしまうところだった。キホウ先生は糸目のせいで、いつも微笑んでいるように見えるのだろうか。それとも不愛想に見えないように微笑を絶やさないようにしているのか。どちらにせよ、キホウ先生はいつもと変わらず微笑を浮かべていた。
「ごめんね、変な意味じゃないんだよ。参考資料として見せてほしいんだ」
「そ、そうですか。私、びっくりして……そっか、参考資料ですね。いいですよ」
きっと、ネットで調べても良さそうな写真が見つからなかったのだろう。AVだって性器にモザイクがかけられているんだし。
洗い物を終えると、キホウ先生を探しに書斎へ向かった。
「入りますよ」
襖を開けると、いつもの和室の書斎。畳のいい香りがする。
「ああ、サナちゃん。じゃあ、さっそく見せてくれるかな」
「はい」
私は立ったまま、ショーツを脱いでいく。その姿をキホウ先生は黙って見つめていた。
「ま、まだ見ないでください」
「そっか、ごめんごめん」
キホウ先生がそっぽを向くのを確認すると、私はショーツを完全に脱ぎ、軽く畳むとそれを畳の上に置いた。ゆっくりとスカートを捲し上げる。思ったよりも恥ずかしい。でもこれは、参考資料だし。きっと、絵画でいうところのヌードモデルのようなものだ。変な意味は無いのだと思う。
「……いいですよ」
キホウ先生がゆっくりと振り向く。じっと私の恥ずかしいところを見つめている。顔が熱い。しばしの沈黙の後、キホウ先生が「よく見えないなあ」と呟いた。
「それなら最初に言って下さいよ!」
「体育座りして、足を開いてくれない? そうしたら、良く見えると思うんだよね」
言われた通り、体育座りの姿勢になると、ゆっくりと脚を開いた。
「あ、見えた!」
「……」
見える姿勢にしてやったんだから当たり前だろうと言いたくなる。それにしても、この姿勢、恥ずかしすぎる……。どんな作品の参考資料になるのかわからないけど、キホウ先生の役に立ちたい。
「もうちょっとよく見たいかも。そのまま後ろに倒れられる? そう、ゆっくり……」
この姿勢って、本当に丸見え……。アソコだけじゃなくて、後ろの穴まで見えているはず……。
「さ、さすがにこの姿勢、恥ずかしいです。あの、もう良く見えましたよね!?」
「いいや。もう少し見せてほしい。ごめんね? 本当に嫌だったらやめるよ」
「……。私が嫌って言ったら、他の誰かに頼むんですか?」
キホウ先生はきょとんと首を傾げる。けれどすぐに意地悪そうな笑みを浮かべた。
「そうかもねぇ」
「じゃ、じゃあ……やめません。私、平気です」
キホウ先生に他の子のこんなところ、見てほしくない。
「本当に? じゃあ、少し触ってもいい?」
私はゆっくりと頷いた。キホウ先生の温かな手が、私の肉芽に触れた。体がびくんと反応を示す。これは、そういうことじゃないんだ。あくまで、参考のためで……。
「ふーん、こうなってるんだね」
キホウ先生の指が、私の肉芽の皮を剥く。剥き出しになった敏感な部分は、空気に触れるだけでスース―した。
キホウ先生は本当に参考資料として私を見ているらしかった。その証拠に、肉芽をこすったりはしない。肉芽を観察し終えたらしいキホウ先生は、私の蜜壺に指を入れた。十分に湿ったそこは、容易に異物を受け入れる。
「へえ、中はこういう形してるんだね」
「そ、そろそろ……」
「え? 他の人にお願いしなくちゃいけないか……。もう一つだけ頼みたいことがあったんだけど」
「……。他の人には頼まないでください」
「ありがとう」
「……ぁあっ! あ……な、何を……」
蜜壺が強引に何かで押し広げられるのを感じ、私は悲鳴を上げた。
「こっちでも感触を確かめたくて。参考に」
「こ、これって……」
セックスじゃないですか、と言いかけてやめた。キホウ先生は参考としか思ってない。変な意味はない。
「どうしたの?」
「な、なんでも……ん、ああ……はあ、は……」
キホウ先生がゆっくりと腰を動かし始める。
「いつもこんな流されやすいの? ダメだよ。悪い男に好きにされちゃうよ」
「ぁあッ!! あ……ああん……」
肉棒が蜜壺を満たしている。肉壁が擦られるたびに、甘い声が漏れる。
「こんな風にね」
「だ、騙し……あ、ああっ!」
「まさか、騙されると思わなかったよ。我慢できなくて、アソコを見せてくれなんて言ったけど、まさか本当に見せてくれるなんてね。絶対引かれると思ってた」
「う……は、はあ……はあ……引いたりなんか……ああッ」
「どうして? 君は誰にでもアソコを見せて、こんな風にやられちゃうの?」
「ちが……、あっ、あ……ん……」
腰の動きは激しさを増し、何度も何度も私の奥を突き上げる。肉棒に押しのけられた愛液が、蜜壺から漏れ出る。
キホウ先生の大きな手が、私の乳房を包み込み、優しく揉む。
「あ、ああ……はあ、……キホウ先生、私……あっ、んぅ……」
「大好きだよ」
私の中に温かい液体が注ぎ込まれた。