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希望のうた(NL/無理やり/複数/出産/鬼畜)

ななし様のリクエスト作品です。リクエストありがとうございました!


 先王が亡くなり、第一王子派と第二王子派で国は真っ二つに分かれてしまった。厳密にいえば、城内の争いに、国民は強制的に巻き込まれることとなったのだ。あちこちが戦場となり、クーデターまで起きた。さらに、この機を逃すまいと他国が進軍してきた。

 内戦は、責任を感じた第一王子の自害によって、終結を迎えた。

 他国の手に落ちることは辛うじてなかったものの、内戦が終わる頃には、国民全員が疲弊しきり、国土は荒れ放題だった。

 争いが終わっても、街は以前のような場所ではなくなっていた。街は、身体の一部を失った者や、暗い表情の者たちばかりだった。疲れ切った人々で構成されていて、かつての活気は見る影もない。

 通りでは、孤児院では収容しきれない孤児らが、新聞を売り、靴磨きに励んでいる。その横では、夫を失ったのであろう女性が、疲れ切った顔で屋台をやっている。

 教会の炊き出しはいつも足らず、毎日神父が誰かに胸倉を掴まれ、理不尽に怒鳴りつけられていた。

 酒場に行けば、不味い安価な酒を極限まで薄めた液体が出てきた。聞きたくもない英雄譚を延々と話している男たちに、力なく笑う娼婦たち。

 この国には、疲れ切った人と余裕のない人のどちらか――もしくはその両方しかいなかった。

 とはいえ、それでも内戦中よりは幾分ましな状況ではあった。

 サナはというと、かつての戦地に赴き、残された物資を回収しては、それを売って暮らしていた。時には、死体だけでなく、生きている人から拝借することもあった。罪悪感が全くないわけではないが、こんな状況下では、気にしている余裕なんてなかった。これまで自分が育んできた道徳観や倫理観だのといったものでは、腹が膨れることはないのだから。

「おい」

 いつものように物資を売った金で食堂――といっても、廃材の俄か作りで、小屋とすら形容することも誤りであると思われるようなもの――を出たところでふいに声をかけられた。振り返ると、軍服に身を包んだ男が、酒瓶を片手にこちらを見ていた。

「何か御用ですか?」

 内戦が終わって、軍人は厄介な存在になっていた。街に蔓延っているのは、待機という名のほとんど解雇状態の余剰人員で、酒を飲み、真偽不明の戦場での伝説を語り、悪さをする。鼻つまみ者だった。サナだって、できれば関わりたくなどなかったが、怒らせるとそれはそれで厄介な相手なので、最低限の礼儀は示さねばならない。

 軍人はサナの問いかけに答えることなく、無言のまま、距離を詰めてきた。あっという間に壁まで追い詰められてしまった。軍人は下卑た笑みを浮かべながら、サナの首元に顔を埋め、大きく息を吸い込んだ。

「こんな状況でも、女の匂いはたまらねえなぁ……嬢ちゃん、どうせ暇だろう? ちょっと俺と遊んで行けよ」

「お断りよ!」

 サナは軍人を押し退け、その場から去ろうとしたが……男に後ろから抱きつかれ、失敗に終わってしまった。軍人は服の上からサナの胸の形が変わるほど強く揉みしだきながら、耳の裏に温かい舌を這わせる。

「そんなつれないことを言うなって……」

「放して――」

 サナが大きな声を出そうとした瞬間、軍人は彼女の口を塞いだ。

「しー……静かにしろって。でかい声を出すと、男どもが集まってくるぞ……あんたも困るだろ?」

「むぐぅ……んぐ……」

 軍人はサナの口を押さえたまま、もう片方の手でスカートを捲り上げ、下着を破る。サナの臀部を揉んでから、軍人は怒張した己を取り出した。先端でサナの蜜壺の入り口を数度撫でてから、そのままぐっと押し込んだ。

「~~~ッ!」

 潤いが不足しているそこからは、鋭い痛みが生じた。粘膜を強すぎる刺激が襲い、肉棒を強引にねじ込まれたことで、内臓はおろか、骨の位置まで変えられてしまうような感覚だった。サナは首をふるふると振りながら、涙を零す。軍人は彼女の口を塞いだまま、腰を振る。

「あ~……久しぶりの女、最高~……」

 サナの身体は、自己防衛のために愛液を分泌する。軍人はそれを所謂「濡れてきた」状態であると勘違いをして一層興奮し、腰の動きを激しくしていく。そして最後の一突きで最奥に肉棒を沈めたまま、白濁を注ぎ込んだ。男からようやく解放されたサナはよろよろ壁に手をつきながら、その場を離れようとしたが――いつの間にか周囲には男の仲間と思しき軍人たちが集まってきていた。

 ◆ ◆ ◆

 サナはどこかの廃屋のような場所に引き摺りこまれてしまった。衣服はすべて脱がされ、男の上に乗せられた。サナの上には別の男がのしかかり、蜜壺だけでなく、後ろにも肉棒をねじ込まれ突かれ続ける。

「ん……や、やめて……あっ」

 身体を貫かれるたび、水気を含んだ淫靡な音が立つ。男たちが腰を前に突き出すたび、サナの肩が僅かに震える。

「も、もう、やめ――んぐぶっ」

「おら、喋る暇があるならしゃぶれよ」

 口内にねじ込まれた肉棒が喉奥を突く。サナの口の端から唾液が垂れ、顎を伝う。息苦しさから瞳が潤む。噛みついてやろうかとも思ったが、あまりにも奥まで突き入れられているせいで、顎にはほとんど力が入らず、それすら叶わない。周囲のまた別の男がサナの手を握り、己のものをしごかせる。

「あ~……出るっ……」

 サナの後ろの穴を犯していた男がそう呟くと、ぶるっと肉棒を震わせた。熱いものが、サナの内側に広がる。ずるりと肉棒が後ろから引き抜かれ、とろりと白濁が垂れた。そしてまた別の男がその穴を塞ぐ。

「くそ……穴が空くまで我慢できねえよ……!」

 サナに無理やりしごかせていた男がそう呟くや否や、彼女の肌に白いものを飛ばす。

「んぐ……んんっ……」

 サナは何か言おうとしたが、喉の奥に沈められた肉棒のせいで、言葉にならない。男たちは代わる代わるサナの身体を貪り続けた。

 ◆ ◆ ◆

 サナが助け出されたのは、一週間後のことだった。サナは白濁に塗れ、全身がぷるぷると震えていた。

 軍に通報してくれたのは、不審に思った隣人だった。その後のことは、よく覚えていない。国が一時的に保護してくれ、援助もしてくれたようだ。気が付けば、それぞれ似ていない6人の子どもたちと、小さな小屋で暮らしていた。

 庭のロッキングチェアに揺られながら、夕日を見つめる。内戦はとっくの昔に終わった。極限状態で狂った人々も、元に戻った。今頃、あの廃屋にいた男たちも、家庭を持ち、普通の生活を送っているのだろう。

「お母さーん、そろそろ夕飯にしようよー」

 家の中から、子どもの一人が呼びかけてくれた。サナは「今行く」と返し、ゆっくりと立ち上がった。