(ふう、何とか乗れた)
混雑しているのは、通勤ラッシュの時間帯だから仕方ない。何とか自分の身体をねじ込み、サナは電車に乗り込めた。車内は乗車率200%といったところで、床に足を着けられているかも定かではない。息苦しく、蒸し暑い。スマホを弄れるようなスペースもないから、目的地まではただただこの環境に耐えなくてはいけない。
(ん……?)
満員電車だから、沢山の人と身体が密着するのは仕方がない。が、誰かが明らかに後ろから抱きつくように身体を密着させてきている……。サナに抱きつき、自分の腰のあたりに、ぐりぐりと硬い何かを押し当ててくる。絶対に誰かが故意にやっている。
(き、気持ち悪い……やめてよ)
サナは男を手で押しのけようとしたが、誤って硬くなったそれに触れてしまった。
「え? お姉さん、いいの?」
耳元で甘く囁かれる。
「ちが……」
否定しようとしたが、勘違いした男の行動は大胆になっていく。服の上から乳首を摘まれ、スカートの中に手を入れられた。パンツの中に手が滑り込んでくる感触。股間をまさぐられ、クリトリスを指先で刺激される。
「や、やめ……ぁあぅ」
男はサナの口を手でおおうと、無遠慮に指を中に挿れた。
「なんだよ、感じてんじゃん。すげえ濡れてるんだけど」
男が耳元で囁く。サナを指で責めながら、耳を舐めてくる。男の手の動きがより一層激しくなる。サナは息が荒くなっていき……。
「……っ!」
サナは達してしまった。脚ががくがくと震える。それを見た男が声を押し殺しながら笑う。悔しさと不快感で瞳が潤む。
『次は、■■駅、■■駅です』
車内アナウンスが流れる。目的地ではないが、ここで降りてしまおう。そう思ったサナだったが、それは叶わなかった。誰も降りなかったのである。身動きを取れないサナは、そのまま電車に乗り続けるしかなかった。
「ふう……お姉さん、いい匂いだね……」
そう言いながら、男がサナの首に顔を埋める。くすぐったいし、気持ちが悪い。その間も、男は器用に指先で肉芽を撫でながら、蜜壺を中指でかき回している。
「ふ……む、むぅ……」
口は手で塞がれていて、助けを呼ぶこともできない。暴れようにも、男の力は強い。
「気持ちいい? とろとろしてる……」
男は恋人のように甘く囁くが、行為は卑劣そのものだ。
(く……そんなにされたら、また……)
サナは身体をビクンとさせた。愛液が太ももまで濡らしている。誰か助けてくれないかと周りを見渡すが、驚くことに誰も気がついていないようだ。結局、サナは目的地まで男に良いようにされてしまった。降りる時に、男を警察に突き出してやる。そう思っていたが、大量の人が降りたため、男を見失ってしまった。
サナは、自分の愛液で重くなった下着のまま、仕事へ向かうしかなかった。