触れてほしい。もっとちゃんと、いろんなところを。伝えることが憚れる。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、アレク様は楽しそうに私の体に触れる。
悔しくて、ズボンの上からとはいえ、アレク様の肉棒にそっと触れてみる。そこは布越しとは思えないほど熱を帯びていた。
「触っていいなんて言ってないよ」
「すみません」
「今は、君を楽しませる時間だ。集中して。余計なことは考えないで」
「何を考えていればいいですか?」
「僕のことに決まっているだろ」
アレク様のことを考えているからこそ、触れたくなってしまうのに。何の解決にもならない。アレク様はシオドア様は強引で我儘なところがそっくりだ。