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※この物語には流血・暴力表現が含まれます。

この物語を読む

 Summary 

STORY
 メイドとして働いていたあなたは、不幸なことに刃物で刺されてしまいます。しかし、偶然現れたヴァンパイアのレオナードのおかげで一命をとりとめました。あなたのヴァンパイアとしての新たな人生がスタートします。

NOTICE
 選択肢によって物語が変化します。しかし、中にはどれを選んでも同じ物語に続く選択肢も含まれています。ゲームブックを名乗っていますが、ゲーム性はないので、サイコロやメモは不要です。ループに嵌ることはありません。
 プロローグ、Chapter1は共通です。Chapter2から、各登場人物の物語に分岐します。
 この作品において、恋愛はオプションではありません。必須の項目となっていて、何を選択しても、誰かと何らかの愛のカタチで結ばれるようになっています。
LOG

Version 0.0.1
・プロローグ実装

 Character 

 主要な登場人物の紹介です。作品内にイラストは登場しませんので、ご安心ください。

レオナード・ホロウェイ

 あなたの命の恩人であり、主です。
 彼の生い立ちは悲惨そのものです。ホロウェイ家はヴァンパイアの名家のひとつでした。しかし、骨肉の争いによって、レオナードが子供のときに、一族は彼のみとなりました。そんな経験から、ヴァンパイア同士の争いを避けるためには、手段を選びません。
 極度の人間嫌いで、彼らのことを血袋と呼んでいます。ヴァンパイアに対しては、友好的です。

アリステア

 吸血鬼狩りを生業にしている青年です。
 彼のあどけなさの残る見た目からは想像し難いですが、多くのヴァンパイアを屠ってきました。当然、ヴァンパイアを嫌っています。そんな彼ですが、あなたに協力を求めてきます。それには何か事情があるようですが、どうするかはあなたの自由です。

エルバート・パウエル

 パウエル家はヴァンパイアの名家のひとつです。レオナードとは古い友人のようです。
 ヴァンパイアにしては珍しく、人間に対しても友好的です。紳士的に振舞うため、彼を想う女性は多いようです。

バジル

 アリステアの父親です。類い稀な吸血鬼狩りの才能の持ち主ですが、現在は訳あって休業中のようです。そもそも、アリステアの父親にしては若すぎるような気がしますが……。

リガルド

 彼はあなたと非常に似た状況にある元人間のヴァンパイアです。あなたと同様、レオナードに仕えています。
 完璧な執事ですが、あなたを含める女性に対してのあたりが強めです。彼の人間時代の経験と関係があるようです。

ヴィンセント

 彼は神父です。人々は「ヴィンセントは立派な人で、吸血鬼の脅威から街を守ってくれている」と言いますが、本当でしょうか? ヴィンセントが夜に何をしているかわからないですし、彼が微笑むと尖った牙が……。
 あなたをプリンセスと呼ぶこの男は、信用するべきではありません。何をされるかわからないからです。しかし、もちろんそれを承知の上で、この男のところへ行くこともできます。

 Story behind the story 

 作中に登場しない裏設定や、本作品に関する小ネタです。
 当然、ネタバレが含まれるため、読了後の閲覧を推奨します。

全体
「ヴァンパイア」「吸血鬼」は表記揺れか
 意図的に使い分けていますが、もしうっかり間違えていたら、こっそり教えてもらえると嬉しいです。
 ヴァンパイアは自分たちのことをヴァンパイアと呼びます。一方で、人間(今のところ登場予定はありませんが、ヴァンパイア以外の種族すべて)は、ヴァンパイアのことを吸血鬼と呼びます。
 ヴァンパイアも吸血鬼も意味として同じだと思われるでしょう。ここで表したかったのは、後述の理由による使用される名称の違いで、異なる2つの呼び方を用意できれば、それは「バンパイア」や「血を吸うもの」でも何でもよかったわけですが、自分がシンプルだと思う2つを選びました。
 多くの集団が、自分たちの使用している名称を好みます。ですが、悪意の有無はさておき、外部のものが特定の集団に対して、好き勝手な名称を使用することがあります。
 作中の世界でも、ヴァンパイアは自分たちをヴァンパイアだと思っていますし、その名称を好みます。しかし、ヴァンパイアの脅威に晒されている側からすれば、好ましくない相手として吸血鬼という名称を使うわけです。得体も知れない、恐ろしい存在のリクエストを聞く謂れはないというのが、人間側の考えです。
プロローグ
主人公につきまとうヘーズ
 彼には婚約者がいます。主人公のことは好いていたようですが、たとえ二人が結ばれたとしても、幸せな未来はあり得ません。
 これまで彼に付きまとわれたメイドたちは、「自分はヘーズ様には不釣り合いだ」とうまく躱していたようです。主人公にそういった”女としてうまく生きていくテクニック”を教えてくれる人はいませんでしたから、躱すことができませんでした。
 主人公を刺してから一週間くらいは、いつ自らの犯罪が明るみになるかとドキドキしていたようですが、今では何事もなかったかのように別のメイドを口説いています。バチが当たってほしいですね。
主人公の母と祖父母
 主人公の母は、意外にも貴族の娘として生まれています。あまり裕福な貴族ではなかったようですが、何不自由なく育ちました。モデルについては言及しませんが、『ヴァンパイア』の世界では、女性に財産の相続権がありません。
 祖母は男の子を産めなかったため、祖父から随分責められていたようです。母に関しては、祖父によって勝手に縁談を進められていました。祖父は、自分なりに家族を守ろうとしていました。
 祖父との折り合いがかなり悪かった母は、ついに耐えかね、家を飛び出しました。メイドとして働きましたが、貴族の男に好意を寄せられ、主人公たち(※Chapter1を参照)を身籠りました。自身の生まれを明らかにすれば、母はその男に責任を取らせることができたはずですが、そうしなかったところを見ると、望んだ妊娠ではなかったようです。
 その後の話は、プロローグで語られている限りですが、母は何度も祖母に連絡をするかどうか悩んでいたようです。風の噂で祖父の死を知っていましたから、相続の権利を持たない祖母の生活がけして楽ではないことが容易に想像できていました。一方、祖母は母に謝りたい一心で行方を探していました。そして、ようやく見つけることができましたが、棺の中で眠る娘との再会になってしまいました。祖母は娘に代わり、忘れ形見である主人公を成人するまで立派に育て上げました。主人公の双子の弟が亡くなったのは、祖母に引き取られてからのことです。
レオナードはなぜ主人公を助けたか
 作中にある通り、彼は血の匂いに誘われてやってきました。実はこのシーン、レオナードの通過儀礼です。プロローグ以前のレオナードが作中に描かれることもないので、この設定を作品内から読み取ることは不可能でしょう。あえて作中で言及していませんが、レオナードはかなり若いです。アリステアと同い年と考えてください。
 なぜ助けたかは彼自身もわかっていないようですが、無意識のうちにレオナードは、昔の自分と主人公を重ねていました。幼少期にレオナードは、跡目争いに巻き込まれ、深手を負いました。主人公と同じように腹部から血を流し、孤独の中で死を待っていました。その時、エルバートがやってきて、レオナードは一命を取り留めたのです。
 主人公を助けるのと同時に、レオナードは幼少期の自分も救いました。すでにレオナードは年齢的に成人していましたが、この行動を選択した瞬間から、これまでの救われるべき弱く未熟な存在ではなく、救う側となる大人の仲間入りを果たしたと言えます。そして、これまでの人生で重要視してこなかった、ヴァンパイア名家の成人男性としての役割を果たそうと考えるようになります。この設定は、プロローグ以降でレオナードの言動として顕著に現れていますが、先に記載の通り、昔の話はほとんど出てこないのでほぼ無意味な設定と言っていいでしょう。
いつもキスするのか
 人間をヴァンパイアに変えるとき、いつもは自身の手や腕を切りつけ血を飲ませているようです。主人公を横抱きにしてしまったものですから、両手が塞がっていたために、今回は舌から血を出したようです。……という建前ですが、昔からキスでヴァンパイアに変身するのは最高にセクシーだと思っていたので、採用しただけです。当然、リガルドのヴァンパイア化の際、二人はキスしていません。
その他
イラストについて
 以前から、登場人物の容姿については、文章で説明するよりも見てもらったほうが早いだろうと考えていました。そのため、今回試験的に採用しています。
もうひとつのヴィンセント案
 ボツにしたイラストです。

 絵としては気に入っていますが、他のイラストと並べたとき、浮いてしまうのでボツにしました。ヴィンセントの表情のせいか他と比べてすでに十分様子がおかしいので、血は要りませんね。血痕のレイヤーを分けておいてよかったです。
心と身体のグラフ
 心と身体のグラフです。それ以上の説明はしません。