「へ?」
アレクサンドロは鳩が豆鉄砲でも食らったような表情を浮かべた。「何に対して?」と言う彼にすかさず「私のこと」と答える。その様子をニヤニヤと見守っていたネルソンが「まあ、アレクサンドロ様は飽きっぽいので」と呟いた。
「そういうのじゃ無いんだよな……。ヒトって思ったよりひ弱だし、あんまり連れ回すのはよくないかもって思ったんだ。それにほら、サナは貧弱なところを除けば、俺たちと変わらないし……そんなやつをペット扱いするのは……」
「言い訳っぽいですねえ」
「ネルソン!」
ネルソンが意地悪く笑う。望んでサナのことを購入したくせに、飽きたのか。
「ねえ、提案があるの」
「提案?」
アレクサンドロが不安そうな表情を浮かべる。